全国の温浴施設やリゾート施設の浴場で、入れ墨・タトゥーを理由とした入浴・入館制限を緩和する動きが出ている。
増え続ける外国人旅行者がファッション感覚でタトゥーを入れていることが多いためで、暴力団関係者と区別しようと、「シールで隠せる大きさ」を限度に容認するケースが目立つ。2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、施設側からは「海外との文化の違いを理解すべきだ」との声が上がる。
年間約25万人が利用するさいたま市北区の温浴施設「おふろcafe utatane」は、専用のシール(12・8センチ×18・2センチ)で隠せる大きさのタトゥーについて入浴制限の対象外とすることを決めた。8月1日から1か月間試行し、トラブルがなければ本格実施に踏み切る。
同施設の経営者で、浴場などの若手経営者団体「一般社団法人ニッポンおふろ元気プロジェクト」代表理事の山崎寿樹さん(32)は「外国人旅行者が増え、文化としてタトゥーを認める必要があると感じた」と説明する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150815-00050032-yom-soci
「刺青 → 暴力団」という構造を想定して、規制していたのだと思うのだが、
昨今は、必ずしもその構造に当てはまらない。
海水浴場へ行くと、若い人は男女問わず刺青をしていることが多い。
そういうのを見ると刺青を理由に温泉施設利用を制限するのは不当と感じる。
ただ、刺青をして暴力団を感じさせるという社会実体が残っていないわけでもないだろう。
また、刺青を理由に利用制限されるのは温泉施設であって、娯楽の一種だ。
一般の銭湯は、健康を維持するための福祉施設であるのに対して、リゾート施設である温泉施設はこれの利用が制限されたからと言って健康の維持に支障が生じるものではない。
だから、刺青を理由に温泉施設利用を制限することが一概に不当とまでは言えないのだろう。
以上の状況を前提に、外国人観光客の増加が予想されているという将来予想だ。
すべて日本社会の状況を分析したが、ここで外国人について検討する必要がある。
外国文化においては、しばしば刺青をファッションとして利用することがある。
また、伝統的に利用し続け、その伝統がいまだ維持されていることもある。
つまり、外国人における刺青は暴力団とは無関係なのだ。
とすれば、刺青を理由に温泉施設利用を制限することは不当だという判断に傾こう。
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