不正会計問題で歴代3社長が辞任した東芝が、決算書類のチェックなど監査業務を行う監査法人について、複数年度で定期的に交代させる制度の導入を検討していることが26日明らかになった。不正会計を巡っては、経営陣だけでなく、監査法人の責任を問う声も出ている。東芝の現在の監査法人は半世紀以上も同じ法人が務めており、交代制を導入して監査法人との関係を厳格化。監査の透明性を高めて、信頼回復を図る。
東芝の監査は、大手監査法人の新日本監査法人が1951年から担当(前身の公認会計士事務所時代も含む)している。
公認会計士法によると、大手監査法人の公認会計士は5年で担当企業を代わらなければならないが、同じ監査法人が監査を継続できる期限は定めていない。東芝について、専門家からは「前任者のやり方を踏襲するだけで、踏み込んだチェックが欠けていたのではないか」との指摘が出ている。
金融当局も問題視し、東芝社内でも「監査法人を固定するのは問題」との判断が強まった。日本公認会計士協会によると、監査法人を定期的に交代させる制度がある企業は珍しいという。
金融庁などによると、欧州各国は、上場する大企業や金融機関に対する監査法人の交代制を来年から導入する。監査法人が連続で担当できる期限を原則10年とし、期限後の4年間は同じ企業の担当を禁じる。2008年のリーマン・ショックで「金融機関などの経営に対する監督が甘かったのではないか」との批判が出たことを受けた措置だ。
東芝は欧州も参考に交代の期間を検討する。ただ、頻繁に交代すると、監査の効率が低下する可能性もあり、9月の臨時株主総会を経て発足する新たな経営体制の下で最終判断する。
東芝は、損失の先送りによる利益水増しが発覚。09年3月期から14年12月期までに計2130億円の損失を計上しなければならなくなり、09年3月期以降の決算の訂正と、公表を延期している15年3月期決算を今月末に発表する。【片平知宏】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150827-00000008-mai-bus_all
監査事務所自体を変更する必要があるという制度になりそうだな。
0 件のコメント:
コメントを投稿