上川法務大臣は閣議のあとの記者会見で、今月から保護観察中の少年を少年鑑別所で非常勤職員として雇用する取り組みを始めたと発表したうえで、取り組みの成果を踏まえて非行を犯した少年への就労支援をさらに強化する考えを示しました。
政府は再犯防止策として刑務所を出所した人などを雇う企業の数を2020年までに3倍に増やすとした目標を掲げていて、国などの公的機関でも犯罪や非行を犯した人の雇用を増やす方針です。
これに関連して上川法務大臣は閣議のあとの記者会見で、今月から仙台、名古屋、大阪、高松の4つの少年鑑別所で、保護観察中の少年をそれぞれ1人ずつ非常勤職員として雇用したと発表しました。少年の雇用期間は6か月以内で、事務作業の補助や花壇の手入れなどの仕事をするということで法務省は今後、札幌や東京など6つの少年鑑別所でも少年を雇用する方針です。
上川大臣は「再犯を防止するためには、仕事と住まいを確保することが何よりも大事だ。取り組みから得られる成果を踏まえ、就労支援施策の充実に生かしたい」と述べ、非行を犯した少年への就労支援をさらに強化する考えを示しました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150728/k10010169021000.html
保護観察中の少年を少年鑑別所で雇用するというのは大胆だな。
どのような意図なのだろうか。
記事によると事務作業の補助や花壇の手入れなどとされ、これは保護観察中であろうとなかろうと誰でもできる作業内容という意味だろう。だとすると保護観察中の少年に作業をさせても問題はなさそうだ。
また、自分がかつてお世話になったことがあるかもしれない少年鑑別所の作業をさせることでかつての自分を思い出させ、あるいは自分がかつてお世話になるおそれがあったという少年鑑別所の作業をさせることで一線を越えてはならないという危機感を自覚させ、更生の意欲を奮い立たせるということだろうか。
詳細は不明だが、保護観察中の少年の中には更生意欲があったとしても仕事が見つからないという者も一定程度いるだろう。そういった者に対する更生の支援という意味かもしれない。
いずれにしても興味深い試みだ。
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