2015年7月29日水曜日

登山者抑制17~18年から | 富士山の保全報告に記述

文化庁は28日の文化審議会で、世界文化遺産「富士山」の環境を守るため、2017~18年ごろをめどに登山者数の抑制策を実施する計画を説明した。山岳信仰の対象とされてきた歴史の調査研究を進める計画も明らかにした。

 山梨、静岡両県などと作成を進めている保全状況報告書に盛り込み、16年2月までに国連教育科学文化機関(ユネスコ)に提出する。

 富士山では登山客の増加による環境悪化が懸念され、ユネスコから対策を求められている。報告書には、主に5合目以上の登山道を対象に「15年から3年をめどに収容力を研究・設定し、施策を実施する」と記す。

http://www.shikoku-np.co.jp/national/culture_entertainment/20150728000551

 私は昨年に富士山に登頂した。
 富士山は山開き期間である夏場のみ登頂可能で、正確な期間は毎年雪解け状況・積雪状況、さらにはルート(静岡県側か山梨県側か)によって一定しないが、おおむね6月から9月上旬だ。
 私は山開き直後に登頂した。そのタイミングだと観光バスがまだそうこうしていないので登山者が少ないと思ったからだ。
 しかし、そんなことは全然なく、とくに8合目以降になると人があふれかえっていた。いわゆる弾丸登山(富士山麓で一泊しない日帰り登山)をしたところ、夜明けとともに宿から人があふれかえってくるのだ。そのせいで、大渋滞。いやになるぐらいだ。
 しかも、8合目以降の高度になると登山病のリスクが発生する。私のように日帰りだとなおさらそのリスクは高いのだが、そうでない登山者も多くの人が体調を崩し、場合によればレスキュー隊により運びおろされていた。
 そういった状況を目の当たりにすると登山者抑制策には賛成だ。
 ただ、富士山を一般の登山者から遠ざけるようなものにすることは反対だ。無論、日本最高峰の山である以上、それなりの登山経験や準備活動を要求することはやむを得ない。しかし、誰しも子供のころからその名前や姿に親しんでいる以上、万人の山であってほしいと思う。実際富士山の登山ルートはきわめて整備されているのでルート的には初心者でも登れるようにはなっているから。
 できれば、皆が環境のことを考えてマナーと節度を持った登山に心がけ、そのうえで必要最小限の抑制策を採用してほしい。

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