2024年8月1日木曜日

SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺、上半期の被害件数は前年から4倍に

 SNSを通じて投資を勧める「SNS型投資詐欺」と、恋愛感情を抱かせて金銭をだまし取る「ロマンス詐欺」で、今年の上半期(1~6月)にあわせて5068件、計660億2千万円の被害が出た。警察庁が31日に発表した。被害件数は前年同期の4倍、被害額は5倍近くになった。


 被害は昨年の夏ごろから増えており、今年4月は1千件を超えた。5~6月も800件台で高止まりしている。警察庁は被害件数の増加の背景に、世間の詐欺への認知度が高まって被害の届け出が増えたことがあるとみている。


 上半期の被害はSNS型が3570件で506億3千万円、ロマンス詐欺が1498件で153億9千万円。1件あたりの被害額はどちらも平均で1千万円を超えた。詐欺への勧誘には著名人をかたった偽のネット広告が多く使われ、特に経済アナリストの森永卓郎さんと実業家の堀江貴文さんのものが目立ったという。


 警察は52事件で35人を摘発。このうち14事件の12人は、4月に全国で新設された特殊詐欺などを専門に捜査する班が連携して摘発した。


 一方、上半期の特殊詐欺の被害(暫定値)は、前年同期比5.7%減の8917件、15.0%増の227億8千万円だった。摘発人数は144人減の914人。インターネットバンキングを利用して振り込ませる被害が増えており、受け子や出し子の摘発が減ったという。(板倉大地)

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