2024年8月31日土曜日

運送業の山吹商事(栃木)が事業停止、自己破産申請へ 受注不振で資金繰り厳しく

 帝国データバンク宇都宮支店は29日、一般貨物自動車運送業の山吹商事(栃木市藤岡町大前)が事業を停止し、自己破産申請の準備に入ったと発表した。負債総額は、2023年12月期末時点で約4億4500万円。

 帝国データバンク宇都宮支店によると、山吹商事は1999年設立。大型トレーラー、各種トラックなど約50台を使い、北関東エリアを中心に輸送サービスを展開していた。顧客は運送会社が中心で、輸送の下請け受注が大半を占めていた。品目は日用雑貨、飲料水などから電線コイル、住宅資材など幅広く対応していた。

 しかし価格競争が激化する中、顧客の動向も流動的になり、リーマン・ショックなどの環境悪化もあって業容は縮小傾向にあった。車両台数を減らすなどして受注量に応じて体制を変化しながら事業を進めたが、人身事故の発生や運転者に対する指導、監督義務違反などの行政処分も発生するなど、対外信用の失墜が表面化し、受注不振につながった。資金繰りが厳しい中、新型コロナウイルス融資返済のめども立たず、8月26日までに事業を停止したという。

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