2024年7月24日水曜日

SNS型投資詐欺の逮捕者90人に、大半が20代「打ち子」か

 SNSを通じて投資名目で現金をだまし取ったとして2つの詐欺グループの拠点ビルが一斉摘発された事件で、大阪府警は24日、新たにメンバー82人を詐欺や詐欺未遂容疑で逮捕した。逮捕者は計90人となった。被害総額は約9億5千万円に上るとみられ、2つの組織の関連など実態解明を急ぐ。


逮捕された90人のうち、大半が20代だった。拠点のビルに集まり、SNSで投資勧誘や商材売り込みのメッセージを送る「打ち子」をしていたとみられる。


府警は23日、大阪市内の拠点ビル4カ所を約470人態勢で一斉に家宅捜索。スマートフォン計約1830台、パソコン計約60台、詐欺に関するマニュアルなどを押収したほか、一方のグループでリーダー格だったとみられる山田吉彦容疑者(43)ら男女8人を詐欺容疑で逮捕した。


その後もビル内の部屋にいたメンバーらの聴取を続け、容疑が固まった段階で逮捕した。うち2人はすでに釈放された。ほかにも逮捕状を取ったメンバーが数人おり、逮捕者はさらに増える見通しという。


府警によると、グループはSNSのメッセージ機能を使い、為替相場の変動を予想し投資する金融商品「バイナリーオプション」の取引に若者らを勧誘。講師になりすまして「勝率が90%以上になる」などと偽り、高額な情報商材を売りつけて不正に金を集めていたとみられる。


グループの一つは約3年前から活動を開始。被害者とやりとりする際、ブランド品の画像を投稿するなどして投資で利益が出たかのように装っていたという。


新たな逮捕者のうち、79人の逮捕容疑は4〜7月、SNSでメッセージを送り、投資指導料の名目で10〜40代の男女4人から金をだまし取ろうとした疑い。残る3人は2〜3月、山田容疑者らと共謀し投資の指導料や商材購入の名目で20代女性から計約90万円をだまし取った疑いが持たれている。


府警によると、SNS型投資詐欺事件でグループの拠点を摘発するのは全国で初めて。4月に情報提供を受け、捜査していた。

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