総務省は、10月9日、スマートフォンなどの製造を行っているFCNTに対し、電波法違反に基づく行政指導を行ったことを発表した。この指導は、同社が製造した一部の「arrows」スマートフォンが、国の認証を受けた設計と実際の仕様に不一致があったことに関連している。
問題となったのは、「arrows We2」というモデルのスマートフォンで、特にオープンマーケットモデル(M07)をはじめ、NTTドコモ向け(F-52E)やau/UQmobile向け(FCG02)のキャリアモデルも含まれている。
この問題は、電波法における工事設計認証に違反したことに起因する。具体的には、「arrows We2」は発売前に工事設計認証を受けていたものの、実際に販売された製品では、認証時に設計されていなかった空中線を使用して電波を発射していたという。これにより、電波法に違反することとなった。
その後、対象の機種には改めて電波法に基づく特性試験が実施され、技術基準に適合していることが確認された。さらに、9月13日までに正しい工事設計に基づく認証も取得され、既に流通している端末も含めて、違反は是正されている。
総務省はFCNTに対し、厳重な注意を促し、原因の調査と分析、再発防止策の検討を指導した。また、11月8日までに同省へその進捗を報告するよう求めている。
FCNTはスマートフォンの製造と販売を行う企業であり、かつては富士通コネクテッドテクノロジーズという名称で、2021年に富士通グループから独立。その後、2023年には中国のレノボ傘下に入った。
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