【シリコンバレー時事】米実業家イーロン・マスク氏が1週間前にオーナーとなったばかりの米ツイッターに遠心力が働いている。
【写真】米実業家イーロン・マスク氏を映したスマートフォンを囲む米ツイッターのロゴ
投稿管理に批判的なマスク氏の不規則な言動に不信感を抱く企業が広告出稿を見合わせ始めたほか、4日に始まった大規模リストラも、誤情報がまん延するとの懸念に拍車を掛けている。
「ツイッターが投稿管理に強く関与していくことに変わりはない」とマスク氏は強調する。買収完了に伴って差別表現が急増したとの調査機関の分析も報じられたが、「以前よりも減少している」と釈明した。
買収決定後、マスク氏は広告主に、ツイッター上を「地獄絵図」にはしないと約束。4日も、投票結果への批判をツイッターが検閲すれば選挙妨害に当たると主張する保守派著名人の投稿に「正確な情報なら検閲しない」と応じた。誤情報や暴力表現などの近くに広告が掲載されることを懸念する企業に配慮した格好だ。
それでも、独フォルクスワーゲンや米ファイザーなどが相次ぎ広告出稿を取りやめたと伝えられた。マスク氏はペロシ下院議長の夫ポール氏が襲撃された事件に関し、ツイッター上で陰謀論を広めたとされる。投稿はその後削除されたが、企業からは一貫性を欠く言動がリスクと受け止められかねない。
4日には従業員約7500人のうち、ほぼ半数を解雇したと報じられた。投稿管理の人員も含まれており、言葉通り誤情報対策などを維持できるのか疑いの目が向けられている。
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