2022年12月12日月曜日

月面着陸 日本初 民間ロケット JAXA タカラトミー アルテミス オモテナシ

  宇宙ベンチャー「ispace(アイスペース)」(東京都)は11日、独自開発した月着陸船を米フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地から米スペースXのファルコン9ロケットで打ち上げた。着陸船は予定の軌道に投入され、打ち上げは成功した。


【動画】打ち上げの瞬間 月へGO!


 月面への到着は約5カ月先で、成功すれば日本初かつ世界初の民間による月面着陸になる可能性がある。


 着陸船が目指すのは、月の表側にある「氷の海」と呼ばれる場所だ。宇宙航空研究開発機構(JAXA)とタカラトミーが開発した探査ロボット「SORA―Q」や、アラブ首長国連邦の月面探査車などを搭載。探査ロボは大ヒットしたタカラトミーの変形ロボ「トランスフォーマー」から着想しており、月面に降りて撮影し、画像データを地球に送る。


 アイスペースは、宇宙で採取した物質の所有権を民間企業などに認める「宇宙資源法」に基づく初の許可を11月に受けた。着陸船が撮影した月の砂の所有権を米航空宇宙局(NASA)に移転し、世界初の月資源の商取引を目指すという。


 当初は11月28日に打ち上げる予定だったが、ロケットの点検で延期していた。


 日本の月面探査では、国際月探査「アルテミス計画」の第1弾で同16日に打ち上げた米国の大型ロケットに搭載されたJAXAの探査機「オモテナシ」が、日本初の月面着陸を目指したが断念した。JAXAは2023年度にも月面のピンポイント着陸を目指す探査機「SLIM(スリム)」の打ち上げを予定しているが、アイスペースの着陸が先になる可能性がある。


 民間の月着陸を巡っては、19年にイスラエルの探査機が世界初を目指すも失敗。米企業も今後、月着陸船の打ち上げを予定しており、どちらが先になるかは「わからない」(アイスペース)という。【垂水友里香】

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