大分県別府市の長野恭紘(やすひろ)市長は22日、生活保護法に基づく受給者への調査や指導を強化する方針を明らかにした。対象とするのは、市内のパチンコ店や市営競輪場などを訪れている受給者で、3月までに本年度2回目の実態調査を行う。平成28年度に担当ケースワーカーを増員し、体制を強化することも検討している。
生活保護法は被保護者(受給者)の義務として、「生計の状況を適切に把握し、支出の節約を図り、生活の維持および向上に努める」ことを明記している。
別府市は、この条文を根拠として、生活保護申請者に「遊技場(パチンコ、競輪場など)に立ち入る行為は、浪費を助長するため、慎む」などとする誓約書の提出を求めている。
別府市は平成27年10月、ケースワーカーら35人が市内のパチンコ店13店と市営別府競輪場を5日間巡回し、受給者25人に対して文書で指導した。調査期間中に再び店にいた9人については、生活保護法に基づき、保護費の支給を1~2カ月間停止した。
26年度も、同様の調査を行い、6人に対して支給を停止した。
調査強化の背景にあるのは別府市の生活保護受給率の高さだ。人口約12万人に対し、生活保護受給者は約4千人に上る。市民1千人当たり約32人で、県平均(約17人)の2倍近くとなっている。
長野氏は調査強化の理由について「ギャンブルは最低限度の文化的生活を送るために必要なのだろうか。市民感情、国民感情に照らし合わせても、理解を得られない」と語った。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160123-00000015-san-l44
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