2024年5月30日木曜日

台湾芸能人、「私は中国人」、台湾人意識、中国圧力、一つの中国原則、習近平政権、頼清徳総統

 台湾の芸能人が相次いで「私は中国人」と発言し、台湾内で特に若者を中心に波紋が広がっています。この背景には、台湾統一を目指す中国の圧力があると見られます。中国政府は5月29日、中国寄りの立場を示す台湾の芸能人が中国で活動することを強く支持するとの表明を行いました。

台湾メディアによると、台湾の人気ロックバンド「五月天(メイデイ)」のボーカルである阿信さんは5月24日、北京でのコンサートで「われわれは中国人だろ。北京に来たら必ずダックを食べるんだ」と発言しました。この24日は、中国が台湾を取り囲んで行った軍事演習の2日目に当たります。

台湾の若者の間では「台湾人意識」が強く、この阿信さんの発言は大きな批判を招き、「ネット炎上」に発展しました。しかし、阿信さん以外にも台湾の歌手や俳優といった著名人が最近、中国政府の主張に沿った形で台湾統一を支持する立場を次々に明らかにしています。

台湾の頼清徳総統は5月26日に、「台湾の芸能人は(中国寄りの)政治的意思表示を迫られている」と指摘し、「芸能人は他人の軒下で圧力に耐え忍んでいる」と述べました。この発言で、頼総統は中国を「他人」と呼び、習近平政権が求める「一つの中国」原則を拒否する姿勢を改めて示しました。

中国政府で台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室の朱鳳蓮報道官は5月29日の記者会見で、こうした芸能人の中国での公演を支持すると述べるとともに、「ここ数日、100人近い台湾の芸能人が(『中国人だ』と)意思表示した」と主張しました。

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