2024年5月30日木曜日

公正取引委員会 青森市 排除措置命令 独占禁止法違反 不当な取引制限 近畿日本ツーリスト JTB 東武トップツアーズ 日本旅行東北 名鉄観光サービス 談合

 公正取引委員会は5月30日、青森市が発注した新型コロナウイルス感染者の移送業務に関する入札において、旅行大手5社が独占禁止法違反(不当な取引制限)に該当する談合を行っていたとして、うち4社に排除措置命令を出したと発表しました。新型コロナ関連事業に絡む独占禁止法違反の認定はこれが初めてのケースとなります。また、公取委は青森市側にも談合を招きかねない不適切な対応があったとして改善を求めました。

今回の談合に関与したとされる大手5社は、近畿日本ツーリスト、JTB、東武トップツアーズ、日本旅行東北、名鉄観光サービスです。このうち、近畿日本ツーリストは違反を事前に公取委に申請する課徴金減免制度を活用したため、処分対象から外れました。

公取委の発表によれば、談合が行われたのは、2022年度に青森市が発注した新型コロナウイルス感染者を自宅から病院や医療機関に移送する委託業務の入札です。これらの業務において、5社の青森支店の支店長級の社員らは事前にメールなどで連絡を取り合い、入札額を調整していたことが明らかになりました。談合の対象となった5回の入札の合計落札額は約3200万円に上ります。

公取委は、市側の不適切な対応についても言及しました。青森市の入札プロセスにおいて、市側の行動が談合を招きかねないものであったとし、今後の入札手続きの改善を求めました。

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