2024年5月30日木曜日

弁護士法違反、G&C債権回収法律事務所、大阪地方検察庁特別捜査部、非弁提携、大阪弁護士会、ロマンス詐欺、逮捕

 大阪地方検察庁特別捜査部は、5月29日に、大阪市北区にある「G&C債権回収法律事務所」の弁護士、川口正輝(まさき)容疑者(38歳)を逮捕したと発表しました。彼は大阪弁護士会に所属しており、弁護士法違反(非弁提携)の疑いが持たれています。この逮捕は、恋愛感情を利用して現金をだまし取る「ロマンス詐欺」の被害金を回収すると称して、他人に弁護士名義を貸し、法律事務を行わせたことが理由です。

特捜部は、川口容疑者とともに報酬を得る目的で法律事務を行ったとして、以下の4名の会社役員も同法違反(非弁活動)の疑いで逮捕しました:

  • 井田徹容疑者(39歳)、横浜市保土ケ谷区在住
  • 鈴木義守容疑者(47歳)、川崎市幸区在住
  • 作道美稚代容疑者(38歳)、大阪市浪速区在住
  • 井川敬太容疑者(40歳)、埼玉県入間市在住

これらの容疑者たちの認否は現在のところ明らかにされていません。

発表によれば、これらの4名は2022年12月14日から2023年7月30日の間に、横浜市内で川口容疑者の事務所の広告を見たロマンス詐欺の被害者17名に対し、電話やLINEを通じて法的な助言を行い、着手金として合計約1811万円を受け取った疑いが持たれています。特捜部は、川口容疑者がこれらの活動のために自分の弁護士名義を貸していたとしています。

大阪弁護士会は2023年10月に、川口容疑者に対する懲戒請求を同会の綱紀委員会に提出しました。調査によれば、川口容疑者は1800人を超えるロマンス詐欺被害者からの相談に対し、広告会社が派遣した事務員らに対応させ、総額約9億円の着手金を受け取っていたとされています。特捜部は今年2月に川口容疑者の法律事務所を家宅捜索し、捜査を進めていました。

川口容疑者は、これまでの朝日新聞の取材に対して、「取材は断っている」と述べていました。

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