刑法 > 第一編 総則 第十一章 共犯 第十二章 酌量減軽 第十三章 加重減軽の方法
第十一章 共犯
第十一章 共犯
(共同正犯)
第六十条 二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。
(教唆)
第六十一条 人を教唆して犯罪を実行させた者には、正犯の刑を科する。
2 教唆者を教唆した者についても、前項と同様とする。
(幇助)
第六十二条 正犯を幇助した者は、従犯とする。
2 従犯を教唆した者には、従犯の刑を科する。
(従犯減軽)
第六十三条 従犯の刑は、正犯の刑を減軽する。
(教唆及び幇助の処罰の制限)
第六十四条 拘留又は科料のみに処すべき罪の教唆者及び従犯は、特別の規定がなければ、罰しない。
(身分犯の共犯)
第六十五条 犯人の身分によって構成すべき犯罪行為に加功したときは、身分のない者であっても、共犯とする。
2 身分によって特に刑の軽重があるときは、身分のない者には通常の刑を科する。
第十二章 酌量減軽
(酌量減軽)
第六十六条 犯罪の情状に酌量すベきものがあるときは、その刑を減軽することができる。
(法律上の加減と酌量減軽)
第六十七条 法律上刑を加重し、又は減軽する場合であっても、酌量減軽をすることができる。
第十三章 加重減軽の方法
(法律上の減軽の方法)
第六十八条 法律上刑を減軽すべき一個又は二個以上の事由があるときは、次の例による。
一 死刑を減軽するときは、無期の懲役若しくは禁錮又は十年以上の懲役若しくは禁錮とする。
二 無期の懲役又は禁錮を減軽するときは、七年以上の有期の懲役又は禁錮とする。
三 有期の懲役又は禁錮を減軽するときは、その長期及び短期の二分の一を減ずる。
四 罰金を減軽するときは、その多額及び寡額の二分の一を減ずる。
五 拘留を減軽するときは、その長期の二分の一を減ずる。
六 科料を減軽するときは、その多額の二分の一を減ずる。
(法律上の減軽と刑の選択)
第六十九条 法律上刑を減軽すべき場合において、各本条に二個以上の刑名があるときは、まず適用する刑を定めて、その刑を減軽する。
(端数の切捨て)
第七十条 懲役、禁錮又は拘留を減軽することにより一日に満たない端数が生じたときは、これを切り捨てる。
(酌量減軽の方法)
第七十一条 酌量減軽をするときも、第六十八条及び前条の例による。
(加重減軽の順序)
第七十二条 同時に刑を加重し、又は減軽するときは、次の順序による。
一 再犯加重
二 法律上の減軽
三 併合罪の加重
四 酌量減軽
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